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インタビュー
国枝タカ子さん
 私の若い時代は、女性が職業を続けるには看護職か教職などの道しかなく、一番やりたかった進路は選べなかったのです。反対されながらも教員養成の大学へ進学。スポーツは授業でしかやっていませんでした。ダンス中心の体育でしたので女子体育へ進みました。大学の4年間に体育教科に必要なあらゆるスポーツに一生懸命に取り組んだことは、いざという時の力になりました。専攻のダンス教育では、日本中どこでも通用する実力を身につけるという覚悟で、当時日本で一番の指導者と、先駆的な先輩のもとでマン・ツウ・マンの教育を受けました。世界一周(文部省派遣)も実現しました。

 しかしながら、スポーツの世界は男性利己主義で、同期生の女性でも現在の在職者はわずかです。学校体育で、学生は過半数を女性が占めるのに大学教授はほとんど男性という状況です。「女性に厳しい」というよりも虐待の多い社会です。私はなんとか生き残りましたが、これは、ただ運がよかっただけと言えます。女性差別を体験して辞めていく後輩は多く、生き残れるようにしたいと思い取り組んでいますが現実は大変に難しいです。

 実は体育の世界ではオリンピックが一番男女平等が実現しています。「オリンピック憲章」が、あらゆる差別をなくし人権を守るということを掲げているからです。2004年のアテネ大会までにIOC(国際オリンピック委員会)会長は参加国に選手6人分ほかの経済援助を実現、女性が初めて副会長職につきました。IOCでは要職に就く女性の割合を1/4以上にすることを目指しています。男女平等の方針のおかげで、女性の種目が増え女性選手の活躍の場が広がりました。制度をつくり、お金をつくり、予算をつけて実際に施行すること。私の手で、あなたの手で。いつまで待っていても変わりません。進める事です。

 学校では部活動が盛んですが、勝つために、トップ(主に教師やコーチなど)のいうことを聞かなくてはいけない。そのため、セクハラや暴力などの問題があっても、認めてもらうためには黙るしかなく、封じ込まれてしまいます。スポーツの世界にいるほとんどの女性が、排除されることを恐れてそれを口にすることさえ許されないのが現状であり、地域スポーツ団体の現実です。制度を変え、体育を変えて、男性利己主義の予算、政治的圧力をなくして平等を実現していくことが大切でしょう。

 新しくスポーツを始める方に一般的にお勧めするのは、健康や体重管理やシェイプアップを目的にするなら、ダンス、水泳、卓球が効果的です。そのなかで自分と相性の良い種目を選ぶとよいでしょう。スポーツでもダンスでも馴れて来ると幸福感、充実感が味わえます。身体エクササイズは陶酔感、脳の中にドーパミン(快感物質)増やします。身体効果もあります。あなたの人生の中に、「幸福な時間、至福のとき」が流れますように。


  • [関連図書]
    「学術議業書11 舞踊と身体表現」(2005)日本学術会議文化人類学・民俗学研究連絡委員会編 (財)日本学術協力財団

  • 「I-media」2006.1 No263 情報化メディア懇談会会報誌 (株)NHK情報ネットワーク

  • 「OLYMPIC CHARTER オリンピック憲章」(2005年版)(財)日本オリンピック委員会

  • 「21世紀 オリンピック豆事典」(2004年版)日本オリンピック・アカデミー編 (株)楽発行

  • 「change!みんなのスポーツ」(2002年版)みんなのスポーツ全国研究会編 不昧堂出版

  • 「スポーツと教育の歴史」(1988年版)成田十次郎ほか、不昧堂出版

  • 「近代日本女性体育史」(1981年版)女性体育史研究会、日本体育社

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