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インタビュー
谷口由美子さん
   東京消防庁では昭和47年に初めて女性の消防官を採用しました。私はその一期生です。社会の中で男性と対等に働きたい、補助的ではない仕事をしたいと思いアナウンサーを志望しましたが、最終選考でかなわず、その時にたまたま女性消防官募集を知りました。60人募集に対し600人以上もの応募者がいたそうです。私のような思いの女性が大勢いたのだと思います。  

  消防署の仕事でよく知られているのは、消火、救急、救助ですが、女性が任されたのは主に予防と防火、防災教育でした。予防とは、消防法に基づいて、建物の設計段階から消防用の設備器具の設置を指導したり、設置した設備等の維持管理の状況を確認する立入検査、災害時に弱い立場の方のお宅を訪問し対策を考えることなどです。他に消防官の仕事内容を広報することも主な仕事です。

   男女平等雇用機会均等法によって平成6年(1994年)から、それまでは女性に禁止されていた夜勤が可能になりました。そのため救急隊員やポンプ隊の機関員(運転手)として活動できるようになり仕事の幅も広がりました。まだ二点ほど行えない仕事はありますが、国や東京消防庁の方針としては、女性も男性とおなじように仕事をできるようにしようという方向へ動いています。                      

 苦労した事は、女性消防官が一つの署に3〜4人配置されますが、まるで幹部のような待遇だったことです。私達を採用するにあたり、東京消防庁の幹部の方達は、「女性とは何ぞや」という勉強をしたと聞いています。また、社会に「女性消防官」という存在が知られていなかったので、訪問活動をすると(女性だから)信用できないといわれることもありました。女性(婦人)警察官はそれよりも20年以上前から活躍しているのですが、なかなか「女性と消防」というのが結びつかない状況だったのです。     

 いろいろありましたが、仕事を辞めたいと思った事は一度もありません。よく、警察官からは「(消防官の仕事は)感謝されることばかりでいいですね」と言われますが、結果として、そのような仕事であったというのはうれしい事ですね。
 今後の目標は、高層住宅の多い街で安全をいかに工夫して守っていくかという事です。
 あと数年でこの仕事から離れることになると思いますが、自分がしてきたことが、これから仕事をしていく女性たちにとってプラスとなるような足跡になればと思います。

 
  • 参考
    *東京消防庁1万8千人中 女性管理職は4人です
    *現在東京では80の消防署があり、そのうち79カ所に女性の消防官がいます。
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